個人開発でバックエンドAPIを作るとき、何を使えばいいか迷ったことはありませんか?Express.jsはNode.jsに縛られ、Next.jsはフロントも込みで重い。「もっとシンプルに、もっと速く、どこでも動くものが欲しい」——そんな要求に応えるのが Hono.js です。

Hono(炎)は日本人開発者が作った超軽量Webフレームワーク。Cloudflare Workers・Bun・Deno・Node.js・AWS Lambdaなど複数のランタイムで動作し、TypeScriptファーストで設計されています。2026年現在、個人開発者の間で急速に普及しており、GitHubスターも2万を超えています。

本記事では、Hono + Cloudflare Workers + TypeScript の組み合わせで実践的なAPIを作る方法を、セットアップからデプロイまで丁寧に解説します。

Hono.jsとは? なぜ2026年に選ぶべきか

Honoの特徴を一言で表すなら「Web標準に従った、どこでも動く軽量フレームワーク」です。Node.js独自のAPIではなく、ブラウザでも使われる標準のWeb API(Request/Response/Headers)をベースに設計されているため、ランタイムを選びません。

主な特徴

  • 超高速 — ベンチマークでExpress.jsの約10倍のスループット。Cloudflare Workersのエッジで動くとさらに有利
  • 超軽量 — コアバンドルサイズは約14KB。Cloudflare Workers の1MBスクリプト制限にも余裕で収まる
  • TypeScriptファースト — 型定義が充実しており、IDEの補完が効いて開発体験が良い
  • マルチランタイム — Cloudflare Workers・Bun・Deno・Node.js・Fastly Compute@Edgeで動作
  • 豊富なミドルウェア — CORS・認証・Zod バリデーション・JWT など公式ミドルウェアが揃っている

Express.js・Fastify との比較

項目 Hono Express Fastify
ランタイム マルチ(CF Workers含む) Node.jsのみ Node.jsのみ
TypeScript ネイティブ @types必要 対応
バンドルサイズ 〜14KB 〜220KB 〜400KB
Web標準API ✅ 完全準拠 ❌ 独自実装 △ 一部

個人開発でCloudflare Workersを使うなら、HonoはExpressより圧倒的に相性が良いです。

セットアップ:Cloudflare Workers + Hono プロジェクトを作る

前提として、Node.js 18以上Cloudflareアカウントが必要です。Cloudflareのアカウントは無料で作れます。

ステップ1:Wranglerをインストール

Cloudflare Workers の公式CLIである Wrangler をインストールします。

npm install -g wrangler
wrangler login

wrangler login でブラウザが開き、Cloudflareアカウントでログインします。

ステップ2:Honoプロジェクトを作成

Honoの公式CLIでプロジェクトを雛形から作れます。

npm create hono@latest my-api
# テンプレート選択: cloudflare-workers を選ぶ
cd my-api
npm install

生成されたファイル構成はこうなります:

my-api/
├── src/
│   └── index.ts      # エントリーポイント
├── wrangler.toml     # Workers設定
├── package.json
└── tsconfig.json

ステップ3:最初のHelloWorld

生成された src/index.ts を確認してみましょう。

import { Hono } from 'hono'

const app = new Hono()

app.get('/', (c) => {
  return c.text('Hello Hono!')
})

export default app

たったこれだけです。cはコンテキストオブジェクトで、リクエスト・レスポンス・環境変数へのアクセスを統一的に提供します。ローカルで動かすには:

npm run dev
# http://localhost:8787 でアクセス可能

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